当センターの臓器数のカウントは、原則 1臓器、1カウント、1病変、1カウント です。
検査により、カウント臓器ごとに、1つ以上の情報が提供されることが前提となっております。
当センターの臓器カウント方法は、他の病理検査会社と異なることが多いのでご注意ください。
リンパ節は1臓器とカウントします。
<例>
リンパ節は複数の部位から採取しても1カウントとします。
転移の判定やリンパ腫の診断の際、複数のリンパ節を調べることで診断の精度が上がる可能性があるためです。
内視鏡生検組織も臓器数によりカウントします。
<例>
1つの臓器に複数のマス/病変が見られた場合は、各々のマス/病変の特定ができるかどうかによって判断します。
<例>
皮膚病では、サンプルの数にかかわらず1カウントです。
皮膚病は、1つの病変と考えるからです。ただし、皮膚病とは関係のない別の病変(例えば腫瘍や皮脂腺の過形成)があった場合は追加のカウントとなります。
左右を区別できる臓器に関しては、原則2カウントとします(例外:卵巣。下記参照)
<例>
<例外>
臓器カウント方法で迷われた場合は、遠慮なくセンター(093-982-6639)までお問い合わせください。
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<範例>
5歳ネコ。口腔内に潰瘍を伴った病変を口蓋と舌に認める。口蓋と舌の両方から生検材料を採取した。 → 2箇所の病変のプロセスは同じだと思われるので、1カウント。
7歳ロットワイラー。口腔内 右上顎犬歯と下顎切歯部分に2つのマスを認める。両方を切除して提出した。 → 2つの異なるマスなので2カウント。
7歳ボクサー。左前肢に2つのマスを認める。両方のマスのFNAで肥満細胞腫と診断された。両マスを切除し提出した。 → 肥満細胞腫と同じタイプの腫瘍ながら、別々の独立したマスなので2カウント。
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どうして動病診では組織のカウント方法が違うのか
当センターでは、検査した臓器の数によって病理専門医に報酬が支払われる仕組みとなっております。
病理専門医は、複数の標本を観察する際、臓器が変わる度に、全く新しい部位として頭の中を一度リセットして所見を取りなおします。
さらに、その複数の異なる組織が相関しているかどうかを、改めて総合的に判断します。
このように、臓器の数が増える毎に、検査時間も長くなりますので、当センターでは臓器数による課金方法を取らせていただいております。
検査により、カウントされた臓器数と同じ数かそれ以上の情報が臨床現場に提供されることをお約束します。